不気味な言葉をつぶやき、その後ふっと消えた少女・・・オオビコが不吉な、不安なものを感じるのは当然だった。
オオビコはすぐに引き返すと、天皇にこのことを申し上げた。
オオビコから話を聞いた天皇は、じっと考えていたが、
「これは、山城に住む、わたしの異母兄タケハニヤスのことではなかろうか・・これまでも度々、不穏な動きをしてきたやつだ・・いよいよ本格的に反乱を起こす気に違いない。
伯父上、ご苦労ですが、軍勢を整えてタケハニヤスを討伐してきてください」
こうしてオオビコを将軍とし、ヒコクニブクを副官としてタケハニヤスのもとへ軍勢を向かわせたのだった。
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