古事記の話

古事記を小説風に書き直してみました

「古事記の話」にお越しいただきありがとうございます

古事記を小説風に書き直してみました。

 

古事記を基本としつつ、話によっては日本書紀風土記のエピソードも取り入れながら構成しています。

 

☆わたしは古代史好きの素人であり、学者でも専門家でもありません。ネットで調べ調しながら書いており、また皆様に興味を持ってもらえるよう、わかりやすく面白く編集しております。

そのため専門的・学術的な解釈から見れば間違っているところもあるかと思います。ご了承ください。

 

☆参考文献

  中村啓信「新版古事記」角川文庫

  坂本太郎家永三郎井上光貞大野晋「日本書記(一)~(三)」岩波文庫

  中村啓信「風土記 上・下」角川文庫

  萩原千鶴「出雲国風土記講談社学術文庫

 

 

古事記の話 目次

 

かわいい子は?

   建内宿祢の自伝 54

 

 

陛下(応神天皇)と和邇(わに)の娘ヤカワヒメとの間に生まれた皇子、ウヂノワキさま。すくすくと元気に育って、今では立派な青年となっていました。

 

陛下は年老いてからお生まれになったウヂノワキさまを特にかわいがられていました。そして、常々、わたくしにむかって「余の亡き後、天下はウヂノワキに継がせたい」とお話になられておりました。

 

そんなある日のことでした

陛下は御前に御子のオオヤマモリさまとオオサザキさまをお呼び出しになりました。そして「そなたらは親として子がかわいいと思うか」とお問いになりました。

両殿下は口をそろえて「それは当然のことでございます」と父君である陛下にお答えになりました。

 

これを聞いた陛下は

「おお、そうか・・・時にそなたらは年長の子と幼い子と、どちらがかわいいと思うか」

とお問いになりました。

 

この問いに対してオオヤマモリさまは

「年長の子がかわいいと思われます」とお答えになりました。

オオヤマモリさまがこのようにお答えになった意図はわかりません。おそらくオオヤマモリ様の素直なお気持ちだったのでしょう

 

一方、オオサザキさまは

「年長の子はすでに立派に成長していますので、何も心配することはありません。しかし幼い子はまだ人として成長していないので、愛情を注いで育てていく必要があります。これを考えれば、幼い子のほうがかわいいと思われます」

と、お答えになりました

 

この時、オオサザキさまには陛下がこのような質問をされた意図を分かっておられたのでしょう。

それに、オオサザキさまは本来、陛下の妃となるはずだったカミナガヒメさまを自分が娶ってしまっています。この一件以来、陛下には頭が上がらなくなっていたのでした。

 

陛下は喜んで

「おお、オオサザキ!そなたのその答え、誠に余が考えていたことだ!」

 

そして続けてこのように仰せになったのでした

「オオヤマモリには山と海の政務を任せる。オオサザキには国政の実務を任せる。

それからウヂノワキには次の皇位を継がせる。

タケウチ、そのように取り計らえ」

 

「は、かしこまりました」

とわたくしはお答え申し上げたのでした

 

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☆応神天皇の皇子

 

ここから応神天皇の後継についての物語が始まります。

 

応神天皇には皇后ナカツヒメの他に多数の妃がおり、多数の皇子・皇女がおりました。このうち、ここからの皇位継承に絡んでくるのは、和邇の娘ヤカワヒメとの間に産まれたウヂノワキ、皇后ナカツヒメとの間に産まれたオオサザキ、ナカツヒメの姉タカキノイリヒメとの間に産まれたオオヤマモリの、いずれも異母兄弟の三皇子となります。

 

このうち応神天皇はウヂノワキを皇太子に、オオサザキを「内閣総理大臣」に任命したのに対し、オオヤマモリは「農林水産大臣」に任命しました。

この人事に不満を持ったオオヤマモリは、この後・・・

 

 

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