王宮の中で震えていた新羅国王。と、その時、家来の一人がやってきて言上した。
「王様、ヤマトの皇后が面会を願っておりますが、いかがいたしましょう?」
「なに・・ヤマトだと?!」
国王は、おびえたように言った、
「ああ・・ヤマト・・東方にある、天皇が治める国だ・・その国の皇后が神兵とともに攻めてきたというのか・・我が国が勝てるわけがない・・」
新羅の国王は、震えながら皇后の前に白旗を上げて出てきた。
皇后の前で平伏して言う。
「ああ、ヤマトの皇后陛下・・どうかこれ以上、わが国に侵攻するのはおやめくださいまし・・
これからは船の腹も、また棹や舵も乾く暇もないほどヤマトの天皇にお仕え申し上げます。天地が続く間は決して背くようなことは致しません」
これを聞いて皇后は
「国王殿、そのお心、しかと受け止めました。ヤマトの威光のもと、そなたの国も発展するでありましょうぞ」
と答えた。
こうして新羅は日本の属国となり、また百済は日本の海外領土となった。
皇后は杖を王宮の門前に突き立てて、そこに住吉三神を祀った。
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☆伝統?
こうして新羅の国王は、何の抵抗もせず強い国に従いましたとさ。
なんか近世近代にも似たような国があったな・・・