古事記の話

古事記を小説風に書き直してみました

アマテラス、焦る

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さて、ここは高天原。太陽神アマテラスは、日本の国を見下ろしていた。

 

日本は清らかな水に恵まれ、葦が茂り千年先までも稲穂が実る豊かな国である。

しかし、その実りは太陽が大地を照らしてこそである。太陽神アマテラスは、この日本の国は当然自分の子孫が代々治めていくものだと考えていた。

 

しかし、日本の国はオオクニヌシのもと、どんどん栄え、豊かになってきている。

アマテラスは焦っていた。このままでは日本の国はオオクニヌシのものになってしまう・・・

 

アマテラスはオシホミミを呼び出した。オシホミミはスサノオとの誓約で誕生した、アマテラスの御子五柱の長男である。

 

アマテラスはオシホミミに厳かに行った。

「日本の国は、太陽神であるわたしの血筋の神が代々治めるべき国です。オシホミミ、あなたは私の長男です。これから日本の国へ降りて、あなたが日本の国を治めるのです」

 

オシホミミは「かしこまりました」と、母神アマテラスの命を受けて、従者とともに日本に降りる準備を整えた。

 

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古事記の話 目次

 

 

☆オシホミミ

あんまりメジャーとは言えない存在ですが、皇祖アマテラスの子・日向に降臨したニニギの父であり、両者をつなぐ神様です。福岡県の英彦山(ひこさん)に祀られています。

 

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