古事記の話

古事記を小説風に書き直してみました

日本に降りていきなさい

 

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わたしはある日、祖母アマテラス大御神に呼び出された。

 

わたしなんかに何の用だろう・・・とにかくアマテラス大御神の神殿に赴いた。

そこには祖母アマテラス大御神と、父のオシホミミが待っていた。

 

わたしは二人の前に進み出た・・・

アマテラス大御神は祖母とはいえ、世界の最高神である。私は極度に緊張していた。

 

すると、アマテラス大御神がおもむろに口を開いた。

 

「ニニギ、待ってました。そなたはこれから日本の支配者として、日本に降りていきなさい」

 

「・・・ええっ・・・」

 

わたしはいきなりのアマテラス大御神の命令に、言葉を失った・・

 

それまで日本の国の統治はオオクニヌシが行っていた。しかし祖母アマテラス大御神がオオクニヌシのもとにに使者を派遣し、日本の統治権を譲ってもらったということは聞いている。

でもなぜ、わたしが統治者として日本の国に降りなければならないのだ・・・

 

わたしは訳が分からなかった。

 

 

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ニニギの自伝 目次

 

☆ニニギの本名

 

 ニニギは古事記に記された本名は「天邇岐志國邇岐志天津日髙日子番能邇邇藝命」(あめにきしくににきしあまつひこひこほのににぎのみこと)です。

 

・・・長い・・・

 

ちなみに古事記の編集長、太安万侶は、古事記の序文の中で

「昔からの伝承を文字に起こし文章で表記するのはとても難しい。言葉を漢字に直して表現すると意味が微妙にずれるし、かといって音をそのまま記すとやたら冗長になって読みにくいからである」

と述べています。 

 
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