古事記の話

古事記を小説風に書き直してみました

オノゴロ島

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一刻後、イザナギイザナミ天の浮橋に立っていた。ここからなら下界がよく見える。

そこは海も陸もない、一面ただドロドロしたものが広がっている世界だった。

 

イザナギイザナミは2人で天沼矛を持っていた。

  

「じゃ、いくよ、いいかイザナミ!」

「大丈夫よ、イザナギ!」

「よーし、それ!」

二人は一緒に持った矛を漂っている海に突き刺すと、こおろこおろとかき回す。

「そろそろいいだろう、上げるよ」

二人は矛を持ち上げた。矛からはしずくが落ちていた。そのしずくが固まって、島ができた。

オノゴロ島である。

 

こうして初めて地上は海と陸が分かれた。

 

前<<< イザナギとイザナミ、天沼矛を受け取る

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古事記の話 目次

 

 

☆オノゴロ島

 オノゴロ島は「自凝島」、すなわち「自ずから凝り固まった島」の意味です。淡路島周辺を中心に各地に伝承地が存在しています。

 

karibaryokouki.hatenablog.com

 

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