一刻後、イザナギ・イザナミは天の浮橋に立っていた。ここからなら下界がよく見える。
そこは海も陸もない、一面ただドロドロしたものが広がっている世界だった。
「じゃ、いくよ、いいかイザナミ!」
「大丈夫よ、イザナギ!」
「よーし、それ!」
二人は一緒に持った矛を漂っている海に突き刺すと、こおろこおろとかき回す。
「そろそろいいだろう、上げるよ」
二人は矛を持ち上げた。矛からはしずくが落ちていた。そのしずくが固まって、島ができた。
オノゴロ島である。
こうして初めて地上は海と陸が分かれた。
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☆オノゴロ島
オノゴロ島は「自凝島」、すなわち「自ずから凝り固まった島」の意味です。淡路島周辺を中心に各地に伝承地が存在しています。
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