古事記の話

古事記を小説風に書き直してみました

神田を造る

神功皇后の自伝 7

 

 

「西の国を攻めよ」というのは、住吉三神のお告げだった。

そのお告げ通り、熊襲征伐はいったん後に回すことにして、西の国に向かうために船団の準備をすることにした。

 

そして神を祀るため、神田を作ることに決めた。神田には那珂川から水を引いてくることにした。

しかし、その途中、大きな岩があり水路が掘れなかった。

 

わたしは建内宿祢(たけうちのすくね)に命じて、神に祈る儀式をさせた。

建内宿祢は剣と鏡を捧げ持ち、祭壇の前で天神地祇に一身に祈った。神田に水を通す水路が造れるように・・

 

すると・・・

急に天候が急変した!

 

突如、突風が吹き、激しい雨が降り始め・・・

雷鳴が響く出した。

 

ピカッ!!

稲光の閃光に目がくらんだ。次の瞬間だった!!

 

ドーン!!グワシャーン!!

大音響が響いた!

雷が落ちる音と、岩が砕け散る音!!

 

そう、雷は水路を邪魔していた岩を直撃し、岩は粉々に砕けていたのである!

こうして水路を通すことができ、無事に神田を作ることができた。

 

その水路を「裂田溝」(さくたのうなで)と名付けたのだった

 

 

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神功皇后の自伝 目次

 

 

 

☆裂田溝

 

神功皇后の伝説が残る裂田溝(さくたのうなで)は福岡県那珂川市にあります。日本最古の農業用水路として知られております。

裂田溝沿いの裂田神社には神功皇后を祀ってあり、また一の井出公園には「神宮皇后御立石」が保存されています。

 

日本最古の用水路「裂田溝」 なかナビ

 

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