古事記の話

古事記を小説風に書き直してみました

ウガヤフキアエズとタマヨリビメと子供たち

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トヨタマビメが産んだホオリの子は、ウガヤフキアエズ命名された。

 

ホオリはトヨタマビメの正体を知ってしまった後も愛する心は変わらなかった。そして、正体を見られたことを恥じて海に帰ったトヨタマビメも、夫や子を愛する心は変わらなかった。

 

トヨタマビメは妹のタマヨリビメを、ウガヤフキアエズの養育のためにホオリのもとに送った。

ホオリのもとについたタマヨリビメは、トヨタマビメが夫と子の繁栄を毎日祈っているさまをホオリに伝えた。

 

それを聞いたホオリは、海に向かって

「愛する妻よ、一緒に海神の宮殿で過ごした日々、私は一生忘れることは無い」

とつぶやいたという。

 

ウガヤフキアエズタマヨリビメの献身的な世話によりすくすくと成長していった。

そして、ウガヤフキアエズはある日、タマヨリビメを嫁として迎え入れた。

 

父ホオリは、息子と義妹の、年の離れた結婚にも大いに喜び、祝福した。

 

ウガヤフキアエズタマヨリビメは男の子4人の子宝に恵まれた。それぞれイツセ、イナイ、ミケヌ、イワレと命名された。4人の兄弟はすくすくと成長していき、次の時代を迎える事になる。

 

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古事記の話 目次

 

 

☆宮浦神社

 

タマヨリビメを祀り、タマヨリビメの住居跡とも言われます。

 

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 古事記上巻・完結

 

古事記は上巻・中巻・下巻の3巻から構成されており、上巻は神の話、中・下巻は天皇の話で構成されています。

今日のこの話で上巻、すなわち神代の物語は終わり、中巻以降では人の世の物語に移ります。

 

さて、私のつたない古事記、ここまでお読みいただきましてありがとうございました。誠に勝手ながら、中巻の物語に入る前に少しお休みをいただきたいと思います。

そう遠くない時期に再開いたしますので、その際は改めてよろしくお願い申し上げます。

 

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