2024-01-01から1年間の記事一覧
イザナミの自伝 13 わたしが産んだ日本の國・・・そこには山には緑が茂り、風が吹いて雨が降り、多くのの生き物が動き回る、まさに脈動する日本だった わたしはこの日本を産んだ母なのだ・・・ わたしはこの上ない幸せに包まれていた わたしは夫のイザナギの…
イザナミの自伝 12 わたしが産んだ日本の国に、わたしとイザナギは降りたった。そこは草も木もない、岩だらけの殺風景な島だった。 「イザナミ、よく頑張ったな!」 イザナギが励ますようにわたしに声をかける。 「ええ・・・」 わたしは口ごもりながら答え…
イザナミの自伝 11 わたしとイザナギは、は天の浮橋を降りてオノゴロ島に戻ってきた 最初にオノゴロ島に降りたときのような高揚感は無かった。 二回目ということで糧はわかっていたので、落ち着いてはいた。それとともに、今度はうまくいくのだろうかという…
イザナミの自伝 10 その日の夜 高天原の神殿には、うずたかく桜の木の薪が積み上げられていた 陽が落ちて、完全に闇が支配したころ、積み上げられた桜の薪に火がともされた。火は薪に燃え移り、少しずつ大きくなっていく。 やがてその火は天を焦がすかと思う…
イザナミの自伝 9 わたしたち夫婦は悩んでいた。子が産まれないのだ・・ いや、産まれてはいた。しかし手足の無いヒルコとか、泡となって消えたアワシマとか・・ 要するにこれからの国を作っていってくれる子が生まれないのだ・・・ 重苦しい空気がわたした…
イザナミの自伝 8 わたしは言った 「ああ、イザナギ・・なんて素敵な青年なんでしょう!」 と・・・ 続けてイザナミが言う 「ああ、イザナミ・・なんて素敵なお嬢さんなんだ!」 ・・・ああ、嬉しい・・・イザナギも喜びにあふれる顔をしている・・・ ・・・…
イザナミの自伝 7 イザナギは言った 「イザナミ!ぼくの身体の出来すぎたところと、君の身体のでき足りないところを合わせてみよう!」 え・・・何言ってるの・・・この人・・ それって・・・つまり・・・ 一瞬の沈黙が流れた。イザナギは真剣な目でわたしを…
イザナミの自伝 6 わたしとイザナギは、オノゴロ島に建てた宮殿に入っていった これから、ここでイザナギと暮らすことになるのか・・・なんか、不思議な気持ちだった。なんか胸が高まり、顔がほてって熱い・・・ 何なの?この感じ・・・ すると、イザナギが…
イザナミの自伝 5 海の中にオノゴロ島ができた。 イザナギは天の浮橋を伝ってゆっくりとオノゴロ島に降りていく。わたしもイザナギについて天の浮橋を降りていった。 そこは海のしずくが固まっただけの、何もない島だった。 ここで何をすればいいのだろうか…
イザナミの自伝 4 わたしたちは、天の浮橋に建って地上世界を見下ろしていた そこは、ただ茶色のどろどろとした海が一面に広がっているだけだった。ここに国を造れ・・と言う命を受けたわけだが・・・ 国を造れと言われてもどうすればよいのだろう・・・さっ…
イザナミの自伝 3 「国を造れ・・と言われましても・・・どのようにすればよろしいのでしょうか・・・」 わたしの隣にいたイザナギが口を開いた・・・おずおずと・・・やっと喉の奥から絞り出したような声だった すると、アメノミナカヌシの大神は一本の矛を…
イザナミの自伝 2 わたしはある日、イザナギとともにアメノミナカヌシの大神に呼び出された 一体何の用だろう・・・わたしはイザナギとともにアメノミナカヌシの大神のもとに向かった イザナギはわたしと同時に産まれてきた男神で、りりしい青年だった アメ…
イザナミの自伝 1 わたしの名はイザナミ。令和の今をさることはるかな昔、高天原に産まれた女神である。 その昔、この世には天も地もなかった。そんなあるとき、混沌としたこの世に一人の神が生まれた。それがアメノミナカヌシの大神である。 それからまた時…