古事記の話

古事記を小説風に書き直してみました

ヤマトタケルとミヤズヒメ

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叔母のヤマトヒメと別れたヤマトタケルは、伊勢から尾張国まで来ていた。

 

ヤマトタケル尾張国造(おわりのくにのみやつこ)の家に滞在していた。国造はヤマトタケルを歓迎し、娘のミヤズヒメにヤマトタケルを接待させた。

 

ヤマトタケルは単身、西国を平定した英雄である。

一方、ミヤズヒメはこの世に二人とないほどの、絶世の美人であった。

2人が互いに魅かれあうようになるまで、そう時間はかからなかった。

 

二人は結婚の約束を交わした。しかし、ヤマトタケルには東国平定の責務がある。

 

「ミヤズヒメ、東国を平定して帰ってきたとき、きっとそなたを后として迎え入れよう。それまで、待っていてくれよ」

 

ヤマトタケルはミヤズヒメの手をしっかり握ると、そう言い残し、さらに東に旅立っていった。

 

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