叔母のヤマトヒメと別れたヤマトタケルは、伊勢から尾張国まで来ていた。
ヤマトタケルは尾張国造(おわりのくにのみやつこ)の家に滞在していた。国造はヤマトタケルを歓迎し、娘のミヤズヒメにヤマトタケルを接待させた。
ヤマトタケルは単身、西国を平定した英雄である。
一方、ミヤズヒメはこの世に二人とないほどの、絶世の美人であった。
2人が互いに魅かれあうようになるまで、そう時間はかからなかった。
二人は結婚の約束を交わした。しかし、ヤマトタケルには東国平定の責務がある。
「ミヤズヒメ、東国を平定して帰ってきたとき、きっとそなたを后として迎え入れよう。それまで、待っていてくれよ」
ヤマトタケルはミヤズヒメの手をしっかり握ると、そう言い残し、さらに東に旅立っていった。
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