神功皇后の自伝 11
わたしが率いる艦隊は、和珥浦を出港し快調に進んでいた。
わたしは船上で、わたしに降臨した神が告げた通りに神事を行った。
その神事が終わった直後のことである・・・
すると、にわかに艦隊の周りの海に波が立ちだした・・・海の底からは白い泡が無数に、そこかしこに浮かび上がってくる。
「なんだ・・・これは・・・?」
兵士たちは口々に叫ぶ。
そして、その泡の正体が見えてきた
「魚だ!・・・こんなにたくさん・・・」
そう、海の底から無数の魚が浮かび上がってきたのだ!大きな魚も、小さな魚も、それこそ海中の魚が集まったのかと思うくらい・・・
そして魚は、艦隊の船底に集まり・・・
そして、一斉に同じ方向へ向かって泳ぎ出したのだ!
同時に風も吹いてきた!
魚が起こす波に乗り、帆は順風を受けてはちきれんばかりに膨らみ、艦隊はどんどん進んでいった・・・
そして波は対岸の目指す国まで至ったかと思うと、あっという間に陸上に乗り上げて、そのまま丘の上まで我々の艦隊を運んで行ったのだ!!
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福岡県福津市の宮地嶽神社は全国にある宮地嶽神社の総本社であり、神功皇后を祀っています。神功皇后が出港する前にこの地で武運を祈願したのが始まりとされています。
他にも福岡・佐賀には大小さまざまな神功皇后の伝承地が残っています。
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