古事記の話

古事記を小説風に書き直してみました

国引き神話 プロローグ

 国引き神話 1

 

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わたしの名はヤツカミヅオミヅノ。出雲に生まれた国つ神である。

 

わたしはスサノオの玄孫である。すなわちスサノオから数えて4代目の子孫ということになる。

スサノオは、出雲の人々を苦しめていた八俣のおろちを退治し、出雲の英雄と言われた偉大な神である。わたしはそのスサノオの直系として生まれ、スサノオより代々受け継いだ、出雲の国と民を統治しているのである。

 

しかし、出雲の国は、小さな国だった。そのころ人口も増えて、耕す土地も少なくなってきていた。

なんとかせねば・・・わたしは統治者として常々考えていた・・・

  

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国引き神話 目次

 

 

国引き神話

 

本日より「国引き神話」を、国を引いてきた神ヤツカミヅオミヅノの視点から一人称で語りたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

国引き神話古事記日本書紀には記載がありません。出雲国風土記に記載されている話をもとに構成いたしました。

 

☆ヤツカミヅオミヅノ

 

出雲国風土記においては国を引いてきた神は「ヤツカミヅオミヅノ」(八束水臣津野命)という、早口言葉みたいな名の神様です。

この名は記紀にはありませんが、古事記にはスサノオの4代目の子孫としてオミヅヌ(淤美豆奴神)という神様が名前だけ出ています。このオミヅヌがヤツカミズオミヅノと同一の神様と考えられています。

 

オミヅヌの孫がオオクニヌシということになります。

 

ヤツカミヅオミヅノ(オミヅヌ)は国引き神話の伝承地「園の長浜」に近い、島根県出雲市長浜神社で祀られています。

 

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