つぎはわたしの番である。
わたしはアマテラスに言った
「では姉上、わたしは姉上が身に着けている勾玉をもらいましょうか」
アマテラスは左の髪、右の髪、頭の上、右手、左手から、それぞれ身につけていた勾玉を外すと、わたしに手渡した。
わたしは受け取った五個の勾玉を、神聖なる天の真名井の水ですすぎ清める。
そして清めた勾玉を、口に入れるとそれをかみ砕いた。硬い鉱物でできた勾玉は、わたしの口の中でポリポリとかみ砕かれ、粉々になっていく。
そして十分にかみ砕いてから、アマテラスがやったようにわたしは砕いた勾玉を吹きだした。
私が吹きだした勾玉は霧となって辺りを包んだ。再び周りは乳白色の霧となり、視界はきかなくなった。
そして霧が晴れてきた。
・・・果たしてそこには・・・
5人の男神が立っていた。
生まれたのはオシホミミ、ホヒ、アマツヒコネ、イクツヒコネ、クマノムスビである。
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☆うけい
このうけい(誓約)というのは、ある事柄(この場合、スサノオに「邪神があるかどうか」)について、ある行動(この場合「子を産む」)を行い、その結果で物事を判断するものです。
さて、スサノオとアマテラスのうけいの結果は・・・
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