「スサノオ!何しに来たのです!?答えなさい!」
姉のアマテラスは鬼気迫る迫力で尋ねる。いや、訪ねるというよりも、雄たけびだ・・
さしものわたしも、たじたじとなって答えた。
「姉上!・・・わたしは曲がった心は持っておりません!
父の大神に、母の国に行くといって出てきたのです。今から母上の居る国に行くところなのです。
その前に、姉上にご挨拶していこうと思って昇ってきたのです。」
わたしは必死に説明した。しかしアマテラスは警戒を緩めた様子はなかった。
「なにを見え透いたことを!そなたがこの高天原を乗っ取りに来たことは分かっております!」
「姉上!まだそんなことを行ってるのですか!わたしはそんな心は持っておりません!」
「ならばそれをどうやって証明するのです?」
もはや、アマテラスに何を行っても通じない・・わたしへの警戒感で、何を行っても聞き入れなくなっている・・・
仕方がない・・わたしは意を決して言った
「ならば姉上、互いにうけい(誓約)をして子を産みましょう・・」
前<<< 高天原へ昇る - 古事記の話
次>>> 女神を産んだ - 古事記の話
☆日本の建国
本文とは直接の関係はないのですが・・・
今日、2月11日は国民の祝日「建国記念の日」です。ではなぜ、2月11日が日本の建国の日かと問われると・・・答えられる方は少なくなりました(少なくともぼくの周囲では皆無でした)。
スサノオの姉であるアマテラスの子孫、イワレビコは初代天皇として即位します(神武天皇)
その即位日を日本書紀を元に現在の暦に換算すると紀元前660年2月11日となります。この日をもって日本建国の日とされています。
西洋や支那では王朝ができては反乱で倒され、あるいは外敵の侵入で滅び、その度に新しい王朝が建てられてきました。
そんな中で日本は2681年もの間、一つの王朝、一つの国として続いています。
(もちろん神武天皇は伝説上の存在ですが、確実な記録が残っている時代から起算しても1500年以上続く世界最古の国家です)
≪リンク≫
小説古事記
古事記ゆかりの地を訪ねて
カリバ旅行記
温泉の話
駅弁の話
鉄道唱歌の話