古事記の話

古事記を小説風に書き直してみました

ヤガミヒメの里へ

f:id:karibatakurou:20200901112859j:plain

  

うさぎはこんなことを言った

 

ヤガミヒメさまは、お兄様がたの誰とも結婚することは無いでしょう。袋を担いでいても、ヤガミヒメさまはオオナムヂさまを気に入られます・・」

 

・・・え・・・どういうことだろう・・・わたしは別に、ヤガミヒメに求婚するつもりは無いが・・

 

「え・・うさぎくん、どういうことだい、それは?」

「いや、そんな気がするだけですよ。本当にありがとうございました!」

 

そういうと、うさぎは跳ねて森の中に消えて言った。

 

・・・いったい何なんだ・・・わたしはキツネにつままれたような気もちで、袋を担いだまま歩みを勧めた。

 

わたしはうさぎの声が耳に残り、いつまでも響いていた。

ヤガミヒメか・・出雲まで評判が届くくらいだから、とてもきれいな美しい女神なんだろうな・・本当に私と結婚してくれたら、どんなにかうれしいことだろう・・

・・・いや、でもそんなこと、ある訳ないよ・・・

うさぎのやつ、なんであんなことを言ったんだろう・・・」

 

いろんな考えがぐるぐる脳内をめぐる。

 

そのうち因幡の国、ヤガミヒメの里に入っていった。

 

 

f:id:karibatakurou:20200905104151j:plain

ヤガミヒメの里とされる鳥取市河原町の八上地区≫

 

前<<<  うさぎが言った・・・ - 古事記の話

次>>>  そして、ヤガミヒメの里で・・ - 古事記の話



オオクニヌシの自伝 目次



≪リンク≫
 
小説古事記

古事記ゆかりの地を訪ねて
カリバ旅行記 本日更新
温泉の話
駅弁の話
鉄道唱歌の話