うさぎはこんなことを言った
「ヤガミヒメさまは、お兄様がたの誰とも結婚することは無いでしょう。袋を担いでいても、ヤガミヒメさまはオオナムヂさまを気に入られます・・」
・・・え・・・どういうことだろう・・・わたしは別に、ヤガミヒメに求婚するつもりは無いが・・
「え・・うさぎくん、どういうことだい、それは?」
「いや、そんな気がするだけですよ。本当にありがとうございました!」
そういうと、うさぎは跳ねて森の中に消えて言った。
・・・いったい何なんだ・・・わたしはキツネにつままれたような気もちで、袋を担いだまま歩みを勧めた。
わたしはうさぎの声が耳に残り、いつまでも響いていた。
「ヤガミヒメか・・出雲まで評判が届くくらいだから、とてもきれいな美しい女神なんだろうな・・本当に私と結婚してくれたら、どんなにかうれしいことだろう・・
・・・いや、でもそんなこと、ある訳ないよ・・・
うさぎのやつ、なんであんなことを言ったんだろう・・・」
いろんな考えがぐるぐる脳内をめぐる。
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