クマソタケルを討ち取った、オウス改めヤマトタケル。その帰り道、まだ朝廷に服していない各地の山や川、港を支配していた豪族を従え、平定していった。
出雲国のイズモタケルも朝廷に従わず、国を支配していたのだった。
ヤマトタケルはイズモタケルの屋敷を訪ね、イズモタケルと面会した。
もちろん、本当の目的も素性も明かさない。自分は東国を支配しており、大和朝廷に属していない者同士、朝廷に対抗するため同盟を組みたい・・・と言ってきたのである。
イズモタケルはすっかり騙されてしまった。日本全国の支配を強めようとしている朝廷に抗うには、味方は少しでも多いほうがいい。
イズモタケルはすっかりヤマトタケルに気をよくして、ヤマトタケルを歓迎した。
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☆イズモタケル
出雲地方の豪族ということですが、大和朝廷の支配下には入ってなかったのでしょうか。
出雲の国はオオクニヌシが国譲りの時、息子のコトシロヌシを先頭に天の御子に仕えると誓っていたし、また出雲国造の野見宿祢は垂仁天皇に仕えたはずですが・・・
よくわかりませんが、これら親朝廷の勢力に対抗する反朝廷勢力が出雲の国にあったのかもしれません。