古事記の話

古事記を小説風に書き直してみました

ホムチワケが話す

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出雲の大神に参拝したホムチワケの一行は、斐伊川のほとりに仮宮を建てて滞在していた。

 

そこに、出雲国造の祖であるキヒサツミがホムチワケに拝謁に訪れた。

キヒサツミはホムチワケを歓迎し、斐伊川の川下に青葉で飾り物を建て、料理を献上した。

ホムチワケの前には、出雲の山海の幸が並べられていた。

 

その時・・・

 

「あの、川下に見える青山のようなもの・・・出雲のオオクニヌシの大神を祀っているのか?自然の山には見えぬが・・・」

 

その声、しゃべったのはホムチワケだった。

 

「おお、殿下!言葉を話せるのですか!」

「ん・・ああ、そうだな・・」

「殿下!よかった!オオクニヌシの大神の神祟が解けましたぞ!」

 

ホムチワケに従ってきたアケタツとウナカミは喜び、大和の天皇のもとに知らせるべく急使を立てて急がせた。

 

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