古事記の話

古事記を小説風に書き直してみました

皇后、神の御子

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イワレは天皇として即位した。後に神武天皇といわれるようになる、初代天皇の誕生である。

 

即位後のあわただしさも落ち着いた数か月後、天皇は皇后となる女性を探していた。もともと日向にいたときに結婚をし子もいたが、さらに国の基礎をかためるため皇后としてふさわしい者を求めていたのである。

 

そこに、側近のオオクメが進言した。

「イワレさま、お后とされるのにふさわしい娘がいるそうです。その娘は神の御子と言われています」

「ほう、神の御子・・・なぜそのように言われているのだ?」

「はい、その娘の名はイスケヨリヒメ、その母はセヤダタラヒメというそうです。

セヤダタラヒメはとても美しく、三輪のオオモノヌシの神が一目ぼれしたそうです。

そしてセヤダタラヒメが便所に入った時、オオモノヌシは紅い矢に化けて、ヒメの陰部をついたそうです。ヒメは驚いて部屋に駆け戻り、その矢を置きました。

すると矢は美青年に変わり、ヒメと交わって生まれたのがイスケヨリヒメということです」

「う・・・なんかすごい話だな・・・」

天皇はオオクメの話を、苦虫を噛み潰したような顔で聞いていた。だがともかく、その娘に会ってみることにした。

 

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古事記上巻 日本神話 目次
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☆オオモノヌシ

 

オオクニヌシの国造りに続いて二回目の登場です。オオクニヌシによって大和の三輪山に祀られたオオモノヌシですが、その大和での素行は・・・

 

ほとんど強姦・・

まあ、日本の神様なんて、こんなもんなんです。

 

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