古事記の話

古事記を小説風に書き直してみました

オオヤビコのもとへ

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状況を理解したオオアナムヂは、母神に言った。

 

「お母様、また助けてもらったのですね。ありがとうございます」

 

母神は心配そうに言う。

 

「オオアナムヂ、無事でよかった。でも、このままだといずれ、異母兄たちに殺されてしまうわね・・・このまま、お逃げなさい。木の国に住む、オオヤビコさまにかくまってもらうのです。オオヤビコさまはきっと良い知恵を貸してくれるでしょう」

 

「はい、お母様、わかりました。では、いってまいります。お母様もご無事で」

 

こうしてオオアナムヂは母神と別れ、木の国へ旅立っていった。

 

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古事記の話 目次

 

 

オオヤビコ

 

オオヤビコイザナギイザナミが産んだ神の一人で、その名の通り家屋の神です。

家屋の神が木の国(紀伊国)にいるというのも興味深いものがあります。

 

一方で、スサノオの子とされるイソタケルと同一視する見方もあります。日本書紀に収録してある別伝(一書・あるふみ)によると、

イソタケルは天から木の種を持ってきて日本の山々に植えたので青々とした木が茂るようになった。今、木の国に鎮座されている大神のことである」

と記載されています。和歌山県和歌山市伊太祁曽神社のこととされています。

 

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