古事記の話

古事記を小説風に書き直してみました

神功皇后

スクナビコナの酒

建内宿祢と御子ホムダワケは、大和に戻ってきた。 無事に禊を済ませて戻ってきた御子を見て、母の皇后オキナガタラシヒメは大喜びだった。 皇后は御子が帰ってくる日のために、酒を醸造して待っていた。 そして御子や建内宿祢、そして他に付き添って言った従…

名を取り替えよう

反逆者オシクマを征伐した後、朝廷の重臣・建内宿祢(たけうちすくね)は御子ホムダワケを連れて旅に出ていた。 旅の目的は、禊である。 敵を欺くための策略とはいえ、死者を運ぶ喪船にのせられた御子ホムダワケ。死者の穢れを祓う必要があったのである。 建…

オシクマ、敗北する

皇后と御子が乗る喪船の奇襲に失敗した、将軍イサヒ率いるオシクマ軍。 将軍タケフルクマ率いる皇軍は、オシクマ軍を河内から山城まで追い詰めていった。ところが山城の国で、急を聞いたオシクマの援軍が駆けつけてきたのだ。 オシクマ軍は勢いを盛り返し、…

皇后の逆襲

オシクマ率いる軍が待つ河内湾。そこに、御子ホムダワケを乗せた、偽りの喪船が入ってきた。喪船が岸壁に接岸する。 「行け!」 号令をかけたのはオシクマ軍の将軍イサヒだった。岸壁に接岸した喪船に向かって一斉に兵が斬り込む。 その時! 喪船から一斉に…

喪船に乗って

新羅から帰還後もしばらく皇后オキナガタラシヒメは筑紫の詞志比宮(かしいのみや)に滞在していたが、そのうち御子ホムダワケを連れて大和に戻ることになった。 しかし、皇后の不在中、大和では不穏な動きがあった。皇后の御子ホムダワケを差し置いて、仲哀…

いきなり鮎釣り

新羅からの帰還後もしばらく皇后は筑紫の国に滞在していた。 冬を越して4月上旬のある日、皇后は末羅県玉島里(まつらのあがたのたましまのさと)に巡行に来ていた。 新羅を従えた皇后は民衆に人気が高く、行く先々で大歓迎を受けていた。 皇后は玉島川のほ…

御子を産む

こうして皇后は新羅・百済を日本の統治下に置くことに成功し、船に乗って帰還していった。 ところで皇后は、既に仲哀天皇の御子を懐妊していたが、新羅への渡航前にはすでに産まれようとしていた。しかし、この大事な局面において子を産むどころではない。 …

新羅を征服する

王宮の中で震えていた新羅国王。と、その時、家来の一人がやってきて言上した。 「王様、ヤマトの皇后が面会を願っておりますが、いかがいたしましょう?」 「なに・・ヤマトだと?!」 国王は、おびえたように言った、 「ああ・・ヤマト・・東方にある、天…

その時、新羅で

ここは朝鮮半島、新羅(しらぎ)の国。 新羅の王宮では、いつものように国王を重臣が取り囲んで政務が行われていた。その時、・・ ずずずずず・・ 突然、不気味な音が鳴り響いた。そして王宮は小刻みに揺れる。 「・・・なんだ、どうしたんだ?」 国王も重臣…

出陣‥玄海灘へ

皇后に依りついた神の神託を受けて、ただちに出兵の準備が整えられた。 海をわたるための軍船が用意され、兵站も準備万端整えられた。 「よし、いくぞ」 号令をかけたのは皇后オキナガタラシヒメである。夫を失い、御子を懐妊しながらも、皇后は自ら先頭に立…

皇后に御子が!

天皇の崩御に、詞志比宮(かしいのみや)は大騒ぎとなった。 急ぎ天皇の遺体を裳宮に安置した。 さらに国中に犯罪を取り締まるよう通達を出し、生きたまま獣の皮をはいだもの、逆さにして獣の皮をはいだもの、田を壊したもの、水路を埋めたもの、神域での放…

仲哀天皇の崩御

神功皇后ことオキナガタラシヒメは、巫女としての能力を持っていた。すなわち神の依代として、神の言葉を伝えることができたのである。 そして詞志比宮に天皇の軍が進軍し滞在している間、熊襲征伐の成否を占うことにした。 その夜、神庭にはかがり火がたか…

仲哀天皇の征西

ヤマトタケルの父・景行天皇の崩御後は、御子のワカタラシヒコが13代目の皇位を継いだ。後の成務天皇である。 しかし、成務天皇の御子は次の皇位を継ぐことは無かった。 そして成務天皇の崩御後は、ヤマトタケルの御子であるタラシナカツヒコが14代目の皇位…