古事記の話

古事記を小説風に書き直してみました

スサノオとおろちの神話

八雲立つ

こうしてヤマタのおろちを退治したスサノオは、村人たちの祝福の中でクシナダヒメと結婚した。 スサノオの名声は出雲の国中に響いた。スサノオはいつしか出雲の国を治めるようになっていた。 ある日、出雲の統治者となったスサノオは、いつものように馬に乗…

草薙剣

スサノオは屋敷の戸を開け、言った 「おい、終わったぞ!」 アシナヅチとテナヅチはその言葉に表に出てきた。そして血だらけでズタズタになっているおろちを見て息をのんだ。 スサノオは頭に差した櫛を取ると、ふっと息をかけた。するとそこには何事もなかっ…

スサノオ、ヤマタのおろちを退治する

準備は整った。 「それでは、皆さんは家に帰って、家の戸をしっかり締めておいてください」 スサノオは村人に呼びかけ、村人は各々の家に帰っていった。 「さあ、これでよし。アシナヅチさん、テナヅチさんも、家の中に入って、戸をしっかり締めとくんだよ」…

酒を用意し垣根を造る

「よし、それでは早速、おろち退治の準備にかかろう。クシナダヒメ!」 「はい・・・」 「ちょっと失礼」 スサノオはクシナダヒメに近づくと、ひょいと抱き上げた。そしてフッと息を吹きかけた。すると不思議、クシナダヒメの体は一本の櫛に変わったのだ。ス…

スサノオ、求婚する

スサノオは力強い声で言った。 「よし、安心しな、俺に任せろ。この俺がヤマタのおろちとやらをやっつけてやる」 「え・・・」 「ところで・・・きれいなお嬢さんだね。クシナダヒメと言ったね。どうだろう、アシナヅチさん、お嬢さんを俺の嫁にもらえないだ…

スサノオ、老夫婦と娘に出会う

既に夜は更けている。 斐伊川の上流に向かって歩いていたスサノオは、一軒の家にともる灯りを見つけた。 大きな屋敷だった。この地のムラオサだろうか。 スサノオはその灯りに向かっていった。 その家についてみると、三人の人が家の中に座っているのが見え…

スサノオ、箸を拾う

イザナギから勘当され、高天原からは追放され、オオゲツヒメまで殺してしまったスサノオは、あてもなく出雲の国をさまよっていた。 出雲を流れる斐伊川のほとりまで来た。すでに夕日は沈みかけていた。 スサノオはこの先の当てもなく、疲れ果てて、呆然と斐…

スサノオ、追放される

アマテラスが岩屋から出てきて、世界には光が戻った。 しかしアマテラスが岩屋にこもるようになったのは、そもそもスサノオが乱暴を働いたからなのだ。スサノオをこのままにしておくわけにはいかない。 スサノオは既に神々の手により捕らえられていた。 神々…