古事記の話

古事記を小説風に書き直してみました

オオアナムヂとスサノオの神話

オオクニヌシに変身

スサノオは大いびきをかいて眠り込んでしまった。 それを見たオオアナムヂは、よし、いまだ、と思った。そして部屋の隅にいたスセリヒメに目で合図した。一緒に行こう!・・と。 スセリヒメもオオアナムヂが意図するものを感じ取った。そしてオオアナムヂの…

オオアナムヂ、シラミを取ろうとすると・・

宮殿に帰ると、スサノオは広間にゴロンと横になるなり言った。 「オオアナムヂ!頭のシラミを取ってくれ!かゆくてたまらん」 オオアナムヂは「はい」とかしこまると、横になったスサノオの頭の後ろに膝まづいた。 そしてスサノオの長い髪の毛をかき分けると…

オオアナムヂ、生還する

さて翌朝。 スセリヒメは一面の焼け野原に立っていた。 オオアナムヂがいないことに気づいたスセリヒメは、父神スサノオからことの経過を聞き、取るものもとりあえず急いででやってきたのである。 目の前に広がる一面の焼け野原・・・猛火に巻かれたオオアナ…

ネズミに助けられる

その日の昼過ぎ、スサノオはオオアナムヂを根の国の広い野原に連れ出していた。 スサノオはおもむろに、弓に鳴鏑(なりかぶら)の矢をつがえて、野原に向かって射った。鳴鏑はひゅーと音を立てながら、スサノオとオオアナムヂが立っているはるか先のほうまで…

蜂とムカデとオオアナムヂ

翌朝。 スサノオは愉快そうだった。 「はっはっは、オオアナムヂの野郎、どうしたかな。まあ、あのオオアナムヂのことだから、死ぬことは無いだろうが・・・それでも蛇にまとわりつかれて、一睡もできんかったろうな。 おい、スセリ!オオアナムヂをここに連…

部屋と蛇とオオアナムヂ

その日の食事が終わると、スサノオは自らオオアナムヂを寝室に案内した。 「ここが今夜、お前が泊まる部屋だ。中に入れ」 オオアナムヂは中に入った。するとスサノオは外から閂をかけてしまった。中からはあけられない。 「ゆっくり休むが良いぞ」 そういう…

オオアナムヂ、スサノオと会う

ここは宮殿の一室。 そこには、スサノオが背を向けて座っていた。 スセリヒメは部屋に入ると、スサノオに背後から言った。 「お父様、お客様です」 スサノオは背を向けたまま言った。 「客だと?・・・どんな奴だ?」 スセリヒメが答える。 「はい、とても立…

オオアナムヂ、スセリヒメに出会う

異母兄たちから逃れたオオアナムヂは、根の国に来ていた。 根の国とは地底にある国である。 スサノオは出雲の国の治世を子供たちに譲った後、そこに移り住んでいた。 もともとスサノオは母神イザナミに会いたがっており、そのために泣きわめいてイザナギに勘…