古事記の話

古事記を小説風に書き直してみました

2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

スサノオの悪行

オモイカネの自伝 9 スサノオの大神は、勝ち誇ったように 「わたしの心が清く正しいことが証明されました!その証拠に、生まれた子は美しくか弱い女神だったではありませんか!!」 と、仰せになりました。 アマテラス大御神も 「確かにその通りです。疑って…

5人の男神が生まれた

オモイカネの自伝 8 次にスサノオの大神が仰せになりました。 「姉上、わたしは姉上が身に着けている、その勾玉をもらいましょう」 アマテラス大御神は黙って、左のみずら、右のみずら、髪を結んで入るカズラ、右の手、左の手から勾玉を外し、あわせて5個の…

三人の女神が生まれる

オモイカネの自伝 7 スサノオの大神が仰せにになられました。 「姉上・・・ならば、互いにうけいをして、子を産みましょう・・・」 こうしてアマテラス大御神とスサノオの大神のきょうだいは、互いに子を産むことになりました。人の世となった時代では考えら…

男装したアマテラス

オモイカネの自伝 6 スサノオの大神が天の浮橋を昇りきり、高天原に姿を現されました。 そして、アマテラス大御神は・・・ スサノオの大神を出迎えるために、男装されたのです。その時のお姿・・・ その長い髪の毛をみずらに結い直したのです。 そしてそのみ…

高天原が揺れた!

オモイカネの自伝 5 さて、アマテラス大御神とツクヨミの大神のきょうだいの騒動も収まり、しばらく月日がたった、ある日のことでありました。 突如、高天原がぐらぐら揺れだしました。 地震?!・・・いや、そんな馬鹿な!天の上にある高天原で地震など起こ…

五穀の起源

オモイカネの自伝 4 アマテラス大御神とツクヨミの大神は大喧嘩して、その時から昼と夜が分かれることになったのであります。 そして、ツクヨミの大神が神殿から出て行ったあと、アマテラス大御神はわたくしに向かって仰せになりました。 「オモイカネ、ご苦…

日と月

オモイカネの自伝 3 アマテラス大御神の遣いとして、ツクヨミの大神が、地上の日本にいるウケモチの神のもとに降りていきました。 そして数日の後、ツクヨミの大神が帰ってこられました。 神殿に戻ってきたツクヨミの大神にアマテラス大御神が言われました …

アマテラスとツクヨミ

オモイカネの自伝 2 わたくしが高天原で、タカミムスビの子として生まれてしばらくしてのことでございます。 地上の日本から、それは尊い二人の神様が昇ってまいりました。このお二人は、日本をおつくりになったイザナギの大神の御子でありました。 おひとり…

オモイカネの自伝 プロローグ

オモイカネの自伝 1 わたくしの名はオモイカネと申します。 わたくしは高天原に生まれた神であります。そして高天原ではアマテラス大御神に仕えてまいりました。そしてアマテラス大御神からの御命令で、ニニギさまのお伴をして日向の高千穂に降りてきたので…